No.048 「ととのう」の科学。脳内で分泌される3つのハッピーホルモンとは?

「ととのう」という言葉、サウナ好きなら一度は耳にしたことがあるはずです。でも、「ととのうって、結局どういう状態なの?」と聞かれると、うまく説明できない方も多いのではないでしょうか。

 

気持ちいいのはわかる。頭がクリアになるのも体感している。でもなぜそうなるのか、そのメカニズムを知ることで、サウナの体験はさらに豊かに、さらに深くなります。

 

今回は、「ととのう」という状態の正体を、脳科学の視点からわかりやすく解説します。

 

■ 「ととのう」とはどんな状態か

 

サウナ→水風呂→ととのい休憩という一連の流れを経た後、多くの人が感じる「ととのい」の状態は、こんな言葉で表現されます。「体が浮いているみたい」「頭が空っぽで、でも幸せ」「全身がじわーっとして気持ちいい」「何も考えなくていい」——まるで瞑想状態のような、深いリラックスと幸福感が共存する不思議な体験です。

 

この状態は気のせいでも主観的なものでもなく、脳内で実際に複数の神経伝達物質(ホルモン)が分泌されることによって引き起こされる、生理的に説明できる現象です。

 

■ ととのいを作る3つのハッピーホルモン

 

① エンドルフィン:「多幸感」の主役

 

エンドルフィンは、体内で分泌される天然の鎮痛・多幸感物質です。「脳内麻薬」とも呼ばれるほど強力なリラックス・幸福感をもたらします。

 

サウナの高温という「ストレス刺激」に対して、体はエンドルフィンを分泌して痛みや不快感を和らげようとします。そして水風呂という強烈な冷刺激が加わることで、さらに大量のエンドルフィンが放出されます。

 

ととのい休憩で「体が浮くような感覚」「じわーっとした幸福感」を感じるのは、このエンドルフィンが脳全体に広がっている状態です。ランナーズハイと同じメカニズムが、サウナの中でも起きているのです。

 

② セロトニン:「穏やかな幸福」と「安定」の源

 

セロトニンは「幸福ホルモン」として知られ、気分の安定・前向きさ・穏やかな幸福感をもたらす神経伝達物質です。不足すると気分の落ち込みやイライラ、睡眠の乱れが起きやすくなります。

 

サウナの温冷交代浴は、自律神経のバランスを整えることでセロトニンの分泌を促進します。特にととのい休憩中の「何も考えなくていい静かな幸福感」は、セロトニンが安定して分泌されている状態の表れです。

 

また、セロトニンはメラトニン(睡眠ホルモン)の原料でもあるため、サウナ後に深く眠れるのはこのセロトニンの働きとも深く関係しています。

 

③ オキシトシン:「つながり」と「安心」のホルモン

 

オキシトシンは「愛情ホルモン」「絆ホルモン」とも呼ばれ、信頼感・安心感・他者への親しみを高める物質です。ハグや肌のふれあいで分泌されることで知られていますが、実はリラックス状態でも分泌されます。

 

サウナのととのいで感じる「すべてが大丈夫な気がする」「誰かに優しくしたくなる」という感覚は、オキシトシンが関係していると考えられています。また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制する働きもあるため、サウナ後に「なんか、どうでもよくなった(良い意味で)」と感じるのもこのホルモンの効果です。

 

■ なぜ温冷交代浴が「ととのい」を生み出すのか

 

ここで一つの疑問が生まれます。「温かいだけじゃダメなの?」——実は、水風呂というギャップが非常に重要なのです。

 

サウナ室では交感神経が優位になり、心拍数が上がって体が興奮状態になります。水風呂でさらに交感神経が刺激された後、ととのい休憩で一気に副交感神経が優位になります。この「交感神経の急上昇→副交感神経への急転換」という振れ幅の大きさが、ホルモン分泌を最大化させるのです。

 

単にお風呂で温まるだけでは、この「急転換」が起きないため、ととのいの深さが全然違います。サウナ→水風呂→休憩というサイクルが、科学的に理にかなっていることがわかります。

 

■ ととのいを深めるための3つのコツ

 

メカニズムを理解したうえで、ととのいをより深くするためのポイントをご紹介します。

 

水風呂はしっかり入る:「水風呂が苦手」という方も、ここを乗り越えることでエンドルフィンの分泌量が大きく変わります。最初は足だけ、次は腰まで、と少しずつ慣らしていきましょう。

 

ととのい休憩は横になれる場所で:体を完全に脱力させることで、副交感神経への切り替えが最大化されます。座った姿勢より、横になった姿勢の方がより深いととのいを体験できます。

 

スマホを手放す:ととのいタイムにスマホを見ると、視覚からの情報刺激が交感神経を再び刺激してしまいます。せっかくのホルモン分泌が台無しになるので、この時間だけはスマホを手放しましょう。

 

■ まとめ:サウナは脳を幸せにする、科学的な習慣

 

「ととのう」の正体は、エンドルフィン・セロトニン・オキシトシンという3つのハッピーホルモンが一度に分泌される、非常に特別な脳の状態でした。

 

この状態を意図的に作り出せる場所が、サウナです。薬でも特別なトレーニングでもなく、サウナに入るというシンプルな行動で、脳を幸せにできる——これがサウナが多くの人を虜にする本当の理由かもしれません。

 

 

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